ここ数日、多くの方からDari Kのご注文を頂いております。
偶然Dari Kのホームページに辿り着き、そのストーリーに
興味を持って購入して頂いた方や、Dari Kの味を
お気に召して頂いてリピーターとしてご注文頂いた方など、
本当にありがたい限りです。
「たかがチョコレート、されどチョコレート」で、
やはりカカオ豆の焙煎から手がけ、焙煎したての豆を
すぐにチョコレートにすることで、余分なものを
加えていない分長期間の保存がきかないという欠点は
あるものの、市販のチョコレートにはないフレッシュで
香ばしい本当のカカオの味がお楽しみ頂けるのが
当チョコレートの特徴です。
実は驚かれる率100%なのですが、Dari Kのチョコレートには
1個につき、カカオ豆を10粒以上使用しております。
(Rajaに至っては12粒くらいです!)ということは、
12個入りのチョコレートにはカカオ豆が120粒以上
使われていることになります。
余談ですが、カカオ豆は古代メソアメリカ(現在ののメキシコ
中部からコスタリカまでの一帯で、アステカ・マヤ文明が
築かれた領域)では貨幣として使用されていました。
カカオ豆1粒で大きなトマト1個、小さいトマトだと20個の
価値があり、また七面鳥やウサギはカカオ豆100粒と交換されて
いたとのこと。(以上pp79「チョコレートの文化誌」八杉佳穂著より)
そうすると、Dari Kの12個入りのチョコレートは
七面鳥12羽分あるいはウサギ12匹分、はたまた小さいトマト
240個分の価値ということに!
ネスレのウェブサイトには「カカオ豆100粒で奴隷1人と
交換されていた」との記載があるほどで、いずれにせよ
カカオ豆がいかに貴重だったかということが分かります。
話を戻して、このチョコレート製造時のこのカカオ豆の
量こそが他では考えられないDari Kチョコの濃厚さの
所以ですが、同時にカカオ豆が多いということは
ポリフェノールの含有量も多いことを意味します。
以前のエントリーチョコレートの原材料で
書いたのですが、いわゆるカカオ分が高い「ハイ・カカオ」の
チョコ=ポリフェノールが多くて健康に良い、とは
言えないんです。
多分このことに気づいているのはほとんどいないはず。
そりゃカカオ分80%と30%のものを比べれば、ポリフェノールの
含有率は80%の方が高いでしょうが、ここでポイントは
ポリフェノールはカカオバターではなく、カカオ豆(カカオマス)
そのものに入っているということ。
厳密に言えばカカオマスの中の油脂分でないところ、つまり
カカオマスの中のカカオバターを除く部分に入っているのです。
例えば、市販のチョコが(デパートの高級チョコも含めて)
カカオ分80%だとしても、そのうち実際のカカオマスは
40%、カカオバターは40%くらいが普通でしょう。
そしてこのカカオマスの半分はカカオバターなので、
それを考慮すると、ポリフェノールが入っているのは
20%、カカオバターが60%となります。
ビックリ!ですよね。
だって、カカオ分80%といいながら、ポリフェノールは
その中の4分の1、つまり20%しか入ってないのですから!
そう考えると、余分なカカオバターを加えず、
カカオ豆をすりつぶしたカカオマスをメインに
作るDari Kのチョコがいかにポリフェノールが多いか、
余計に分かって頂けると思います。
そしてこれが可能なのは、カカオ豆から手がけている
Dari Kだからこそ。全国どこのチョコレートショップでも
どんなに「うちは○○産のカカオ豆のみを使用」と謳っても
それはそこで採れたカカオ豆を使って出来たクーベルチュール
つまりは既にカカオバターや砂糖が入っているものを
業者から仕入れているだけの話であって、このように
ポリフェノール云々のことまではコントロールできないのです。
ポリフェノールがどう健康にいいのか、については
また別の機会に詳しく書きますが、1個に10粒のカカオ豆が
使用されているチョコレート、我ながら誇りに
思います。美味しくて健康にも良いので、まさにカカオの学名
「テオブロマ」のとおり「神様の食べ物」ですね。
お店で販売した後や、お取り寄せの商品をお届けした後に、
お客様から「あまりの美味しさに感激した」とか、
「今まで食べたチョコレートとは全く別物」という
嬉しいメッセージを頂くことが最近多くなりました。
このようなメールやハガキを頂戴するにつけ、まさに
Dari Kの店主冥利に尽きる思いがします。
皆さん、本当にありがとうございます。
これからも健康に良くて美味しいチョコレート作りに
励んで参りますので、応援よろしくお願い致します!
Dari Kのチョコの秘密
2011年8月3日