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dari K to the World
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騙される脳

こんばんは、上川隆也に似ているとたまに言われる
Dari K店主です。雰囲気はあんなに渋くはないですが、
顔が似ているとはたまに言われます。
これまで猿岩石の今テレビに出てないほう、と
言われたり、サッカーの前園に似てると言われたり
してきましたが、ここ1~2年は上川隆也が多いです。
でも一時期、いっこく堂に似ていると言われ
ものまねをしたらウケルからと必死に練習していた
時期があります。でも、ですよ。いっこく堂の
マネって要は腹話術ですからね。
それが出来るんだったら、いっこく堂のマネではなく
腹話術師になってますから(笑) 残念!←波田陽区風に。
ところで数日前に、お店によく来て頂く常連さん
(飲み屋ではなくチョコレート屋の常連とはまた乙ですね)
からある本を借りました。そのタイトルは
「騙される脳 ~ブームはこうして発生する~」
そして著者は米山公啓という医学博士です。
難しいのか読みやすいのか、タイトルだけでは判断
しにくい本ですが、書いてある内容は結構シンプルです。
思い切って要約させてもらえば、次のように
なります。
「脳はドーパミンが出た時に幸福や快感を覚える。
そのドーパミンを出すには3つの要素があり、それは
『新しいことを』『自分で』『予測してやる』ことだ。
これによりドーパミンが出て幸福を感じると、今度は
他人にそれを「自慢」したくなり、それが広がることが
クチコミの正体だ」 
これは30~34ページに書いてあったのですが、
言いたいことはこれで、本全体を通して色々な具体例を
挙げながら、このことを裏付けるという構成でした。
もし自分がたまたまこの本を本屋で見つけて立ち読みしたら、
「ふ~ん」で終わっていた可能性が高いです。
でもDari Kを愛してくれる常連さんがなぜこの本を
私に貸してくれたのか、それを読み終わった後に
何度も何度も考えました。
そして私の解釈はこうです。
本の中に「日本人がもともと特段の価値を見出さなかった
ニセコや軽井沢は、外国人がその価値を見出して開発し、
それが日本人にも伝わることになった。同じように
アメリカのグランドキャニオンも発見した先住民に
とっては単なる不毛の土地だったが、それを新しく
発見した外部者がその価値を広げ観光地にした」
というような記述がありました。
これを自分のやってきたことに当てはめると、
これまで日本に殆ど輸出してこなかったインドネシア産の
カカオ豆の価値とポテンシャルを私は見出した。
現地インドネシアの人でさえ、インドネシア産の
カカオは市場価格より20%ほどディスカウント、つまり
質がよくないとされていると認識しているのに、
私はそれを価値があると考え(発酵させればの話ですが)、
アクションを起こした。
これから私がやることは「ブームを起こすこと」です。
そしてブームを起こすには、クチコミを広げる必要があり、
クチコミを誘うには、消費者に「新しい」チョコレートを
「自ら」食べてもらうことで提供し、それが価格から
「予想される」味どおり、もしくはそれ以上の美味しさを
感じてもらうことが必要だということです。
カカオ豆の焙煎からチョコを作るという目新しさは
ずば抜けています。あとはいかに多くの人に実際に
買って食べてもらうか、ここにかかっています。
実は・・・Dari Kのお客様のおそらく4人に1人は
リピーターです。そして残りの3人のうち1人は
友人・知人・行きつけのレストラン・行きつけの歯医者さん!から
聞いて来たという方で、偶然店の前を通りかかって
入ったお客さんは今のところ2人に1人なんです。
これが意味することは何か?
リピーター率の高さと、クチコミは着実に広がっています。
つまり、いい流れには乗っている、ということです。
あとは、この体験がどんどん広がっていくように
商品はもちろん、店のレイアウトや入りやすさ、
Dari Kでしか味わえない経験を作り続けていくことです。
本の最後はこう締めくくられていました。
「自分の行動が本当に自分の価値判断で
やっているのか、さらにそれが他人の意見に影響を
受けずに、自分の本当の楽しみになっているのか
考えてみましょう。自分の中に『自分ブランド』
を見つけるのです。そうすれば、ストレスなく、
人生を謳歌できるでしょう」
深いですね。一見「なるほど」と思いますが、
やりたいことでメシを食えるほど世の中甘くも
ありません。それにストレスがないと、張り合いも
なくなってしまいます。それでもこの本を読んで
励まされたのは「自分ブランド」を作る大切さです。
Dari Kは幾層にも連なる考えから出来た私の人生を
かけたプロジェクト。Dari Kブランドを確立するには
まずは自分の価値判断がブレないように、先を見つめて
歩んでいかねば、と再び気を引き締めました。
常連のSさん、本貸してくださってありがとうございました!