冬ギフトに!濃厚カカオのテリーヌショコラ

dari K to the World
ブログ

酸っぱいチョコレート?

突然ですが、「チョコレートの味ってどんな味?」って
聞かれたら、どう説明しますか?
まあ、それは「お寿司ってどんな味?」とか
「とんかつってどんな味?」って、実際にそれを食べた
ことのない人に説明するくらい難しいですよね。
でも「どんなチョコが好き?」って聞かれると
板チョコとか一口サイズのボンボン(トリュフ)という
形状の違いとか、あま~いチョコとか苦いダークとか
甘さの違いで表現できますね。
昨日は京都は台風でしたが、沢山のお客様に
来て頂きました。「たまたま通ったらチョコの
良い匂いがして」と匂いに誘われて来るお客様が
多いですが、昨日は日曜ということもあり
わざわざ大阪から来て下さったお客様も複数おりました。
さて、そのお客様方はわざわざ来て下さっただけ
ありましてかなりチョコレートにはお詳しく、
お話しているだけですごく楽しかったです!
(金融や経済の話をするのも楽しいことは楽しいですが
チョコの話の方がやっぱり好きです、ハイ。)
それで、今日はチョコレートの味について
少し書いてみたいと思います。
その前に少し質問を。(ちなみにこのブログ、
一方的な私のつぶやきではなく、双方向の交流を
目指しているので、私、かなり話しかけますよ(笑)
まずは正答率98%の質問から。
Q1: チョコレートの原料は何でしょう?
A1: これは皆さんご存知のとおり、カカオ(豆)ですね。
次は正答率50%の問題です。
Q2: カカオとカカオ豆、その関係は?
A2: これ、意外と難しいですよね。質問自体よう分からへん
って声も聞かれそうですが。
カカオはフルーツなんです。日本にないからイメージが湧きにくい
ですが、バナナ、マンゴー、パイナップル、カカオ!みたいな。
だからラグビーボールみたいなカカオの実を割ると、
白い実がいっぱい入ってるんです。そしてその味は、
マンゴスチンのような甘酸っぱさ!
しかーし!そのカカオの白い実、実はかなり薄くて
種にうっすらかかっている程度なんです。だから
カカオの産地の人もカカオの実を食べることはないんですが。
そしてその白い実に覆われた種こそ、カカオ豆なんです。
そしてその種(豆)、ご多分に漏れず苦いんです。
昔の人はきっとカカオが木になっているのを見て、
「うわー、デカイ!割ってみよう!」って割ってみて、
白い実を見て興奮して、口に入れたら実が殆どなくて
種ばっかりで「oh my god」って言ったに違いありません。
そして普通ならば食べるとこがほとんどないこのデカイ
カカオの木を邪魔者扱いにするところを、どんなわけか
誰が始めたのか、その豆をあのチョコレートにしちゃった
わけなんですね。(もしかすると今捨てられてる果物の
種も加工すると美味しいかも!?)
それで、カカオは学名を「あおぎり科・テオブロマ属・カカオ」
というんですが「テオブロマ」とは「神様の食べ物」と
いう意味なんです!いやー、食べるとこがない
ラグビーボールのフルーツが、「神様の食べ物」へ。
はじめにカカオを見つけた人がまたこう言ったことでしょう。
「oh my god!」
うまいこと言ってしまった感に浸ってる場合じゃないですね。
話を戻すと、カカオ豆はそもそもカカオの実の種であって、
その甘酸っぱい実ごと発酵させるので、カカオ豆そのものは
「酸っぱさ+ナッツ特有の苦さ+かすかな甘さ」それに、
バナナの葉に覆って発酵させるからなのか「ほんのり
フルーティーな香り」の味になるんです。
言葉で表現しても難しいですね。しかもカカオ豆は
一つ一つが味がかすかに変わるので、ベリー系の味が
強いものや、バナナのようなドリアンのような
独特の甘さを持つものなどなど。
でも共通して言えるのは、ちょっと酸っぱいってこと
なんです。だから、カカオ分が高ければ高いほど、
チョコも当然酸っぱくなるんです。
ヨーロッパの高級ショコラティエのチョコレート。
日本のデパ地下でそれこそ板チョコ一枚1500円とか
2000円とかで売ってますが、それ大体どれも
酸っぱいです。
コーヒーをブラックで飲むとの同じで、少し慣れないと
その美味しさが分かりませんが、一度ブラックで
飲むようになると、砂糖やミルクは入れたくなくなるように
チョコも酸味が美味しく感じられるようになると
日本の甘ったるいチョコからは遠ざかってしまう
かもしれませんね。
ちなみにDari Kのチョコは「酸っぱい」という印象を
与えるほど酸味はありません。それはカカオ豆の
発酵をしっかりしているのと、焙煎の工程で良い具合に
酸味を抑えているからですが、若干の酸味というものは
感じられると思います。それがカカオ本来の味、
あの薄い白い実の甘酸っぱさの名残だと思いながら
味わって頂けたら幸いです。