新作 │ 発酵にこだわるチョコレートトリュフ

dari K to the World
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ジャッキー・チェンがチョコを作った!

昨年2016年は、2回ほど西アフリカに渡航しました。

特に印象深いのは、2016年12月に単身乗り込んだコートジボワールでの出来事。

現地のJETROの方に大いに協力していただき、なんと「コートジボワールで”青空”カカオ豆から手作りチョコレート教室」を開催してきちゃったのです!

コートジボワールといえば、知る人ぞ知る世界第1位のカカオ豆の生産国。その量とえいば、隣国ガーナの2倍近くあり、日本では馴染みが薄いものの、コートジボワールは世界のカカオ生産の約3分の1を占める超カカオ大国なのです!!

しかーし!そんなカカオ大国でありながら、チョコを見かけるのは都市部の大きな外資系(?)スーパーのみ!

なんだか切ないな~と思いつつ、今回カカオが沢山とれるというダロアという街に向かいました。首都アビジャンから四駆を走らせ約4時間。

途中、前の車のバスの屋根に乗せられた自転車とともに、ヤギがいることを見つけ唖然・・・・
やぎ、高いところ大丈夫なんかな?ブルブル震えてんのかな?それとも見晴らしよう爽快にかっ飛ばして気持ちいんかな・・・!?

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そんなこんな考えているうちに、首都とは打って変わって砂埃の舞う街ダロアに到着しました。

ちょうど週末に農産物の展示会があるとのことで会場に行くと、子供たちも広場でちらほら遊んでいたので一安心。

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事前にチョコづくりをすると広報していたわけではないですが、私がおもむろにコックコートを着て、ガスコンロとフライパンを用意すると物珍しそうに子供たちが集まってきました。

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ジワジワ・・・

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囲まれました・・・

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「ジャッキー・チェンが何かやるぞ!」そんな感じに思われたのかもしれません。アフリカ大陸に行ったことある方はわかると思いますが、現地の人にとっては日本人も中国人も韓国人も区別がつきません。私たちがコートジボワール人とガーナ人とブルキナファソ人とベナン人の区別が分からず、ただ「アフリカ人」と見てしまうのと同様、彼らにとって黄色人種=「ジャッキー・チェン」なのです。

しかも黒いコックコートはカンフー衣装を想起させたのか、小声でひそひそ話す子供の声の中に、「ジャッキー・チェン」という単語が出てくるのはしっかり分かりました。

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ラッシュアワー

さて、そんなジャッキー・チェンとなった私は、子供たちに問いかけました。

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「この中で、お父さんがカカオを育てている人は手を挙げて!」

すると、ほぼ全員、9割以上の子供が手を挙げました!おぉ、やはり事前情報通り、この街はカカオの生産農家が多いようです。続けて私は質問します。

「この中でチョコレートを食べたことある人、手を挙げて!」

すると、明らかに手が上がらなくなりました。手が上がったのは20%くらいでしょうか。

「チョコレート食べたい人、手を挙げて!」

すると全員が両手を挙げ、騒ぎ始めました!!

「でも今日私はチョコを持ってきてないんだ。ごめん。でも、みんなでチョコを一緒に作ろうと思う」

みんなの表情が、興奮からポカンとした唖然とした顔立ちに変わるのがわかります!

「チョコレートはカカオ豆から出来るんだよ!みんなの家にはカカオ豆があるでしょ!だから、カカオ豆とお砂糖さえあれば、みんなもチョコレート作れるんだ!」

そう言うとまた子供たちは顔を合わせひそひそ。。。何言ってんだ、コイツという空気が支配する中、まずはフライパンで豆を焙煎するぞ~と言って、私は豆を炒り始めました。

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その様子をビデオに録る、コートジボワールのコーヒー・カカオ・評議会の偉い人。おお、キンチョウシマス・・・

さて、10分ほどで焙煎が終わったので、早速子どもたちに皮むきをやってもらいます。

「こうやって皮を剥いていくんだ!いいね?」

と言って説明すると、みんな笑顔でうなずきます。

「じゃあ、順番にやってもらうから、数人ずつ前に出てきてやってみて!」

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子どもを対象にしていたのに、おばちゃんが割り込んできて皮を剥き始めます!オー、アフリカデスネ!!

皮を剝き終わったら、今度は一番大変な工程である練りの工程へ。

こちらは力が要ります。

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練って練って・・・

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途中、地元のヤンキーか!?と思う青年も加わり練ってくれましたが、これが結構下手っぴ><;

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やっぱりお菓子作りには女の子の方が真剣にやってくれました。

こうして練ること40分。ようやく出来上がったチョコレートを見せるこの女の子の顔の凛々しく嬉しそうなことといったら・・・

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こちらの動画はその時の様子を映しています!最後の表情と「C'est bon!(美味しい!)」の一言は最高ですね!!
初めてのチョコレート!

この体験をしたあと、彼ら・彼女らが自宅にあるカカオ豆でチョコレートを作るようになってくれたら・・・そうしたら彼らのカカオの栽培や発酵に関するモチベーションも変わるし、何よりカカオはお金を稼ぐためだけのcash crop(換金作物)から、品質向上を目指し誇りを持って育てるselected crop(選ばれし作物)になるでしょう。  

カカオを栽培するお父さん・お母さんへの尊敬も育まれるだろうし、カカオ生産世界一という事実に一層誇りをもってくれるような気がします。

「カカオで世界を変える」という大きなことをビジョンに掲げているダリケーですが、世界を変えるのは、ほんの小さなキッカケとアクションなのかもしれません。

ちなみに・・・なんとこのカカオ豆から手作りチョコレート教室の翌日には、同じ広場になんとコートジボワールの農業大臣やダロア市長も見に来てくださり、子どもたちがダロアのカカオ豆で手作りしたチョコを食べてくれました!こんな奇跡が・・・日本を出発する前には考えてもいなかった展開にOH MY GOD状態!

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世界はもしかすると、本当に良い方向に変わるかもしれない!!